2022.2.08
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レポート・論文の書き方~基礎編~
提供元:千葉大学アカデミック・リンク・センター学習支援スタッフ
2022年1月24日
そもそもレポートとは何か?
- 「根拠に基づいて論証されたひとつの主張」
- 根拠:すでに明らかにされているもの(書籍、論文、新聞など)
- 論証:根拠に基づいて筋道立てて説明し、それによって証明すること
- 主張:論証によって導く、自分の考え
- ゆえに、自分の意見だけ×、資料の羅列だけ×
- レポートとは、文学作品でも、感想文でもない!
レポートを書く手順
「問い」と「答え」を立てる
- 課題・テーマの吟味→大きなテーマの時は、小さなテーマ (一つの主張) にする
- 「問い」を立てるには?→まずは参考文献を読む!
- 「問い」の「答え」がレポートの主張・結論になる!!
- 授業資料や参考文献の中から、賛成・反対・どうして?を探す
主張と根拠
- 自分の主張を導くためには根拠が必要~どうしてその主張ができるのかを、読み手が納得できるように説明する
- さまざまな資料で示す
- 「データ」「事実」を根拠として挙げる必要がある
- 本・論文・新聞・教科書など…誰かが調べてまとめているものを読もう!
- 信念(記憶・経験・憶測)、伝聞は根拠にならない!
- さまざまな資料で示す
レポートを書いてみよう!
集めてきた資料などを整理→レポートの形に組み立てる
- 論文やレポートの基本構造
4. 実際の構成のアウトラインを作ろう!
- 各章・節・段落について「そこで何を書くか」を意識して書こう!
- それを「何を根拠にして書くか」を整理しておこう!
- 資料や本を読むときに、付箋・カード・メモを準備しておくと便利
うまくいかない時は…
- どこでつまずいているのかを戻って考えよう
- 課題の意図は分かっている?
- 問いは立てられている?考えはある?
- 主張を支える根拠はある?
- どこでつまずいているのかを戻って考えよう
根拠を示す―目的と方法―
自分の主張の根拠を示す目的
- 検証可能な文章にする~読み手に開かれた議論を目指す
- 自己の主張と他者の主張を区別する→剽窃(ひょうせつ)は禁止!!
- 剽窃とは:出典を明らかにせず、他人の文章や画像等を自分のものとして使うこと
- コピペ、友達・先輩のレポートを写す、ネット上の情報の切り貼りなど
- 剽窃は不正行為!社会的にも許されることではない
自分の主張の根拠を示す方法
- 他者の意見や、他者の調べたデータなど、他者の著作を利用する際は、正しい方法で示す
- 引用:他者の著作の文章を一文字も変更を加えずに自分のレポート内で利用すること
- 他者の意見や、他者の調べたデータなど、他者の著作を利用する際は、正しい方法で示す
- 参照:他者の著作の内容を要約して利用したり、参考にしたりする場合
- 文献明記:専門分野でルールが異なる場合あり、要確認!
- 本の場合
- 文献明記:専門分野でルールが異なる場合あり、要確認!
著者名『書名』出版社、発行年、ページ数
著者名(出版年)『書名』出版社、ページ数
- 論文・記事の場合
著者名「論文・記事名」本の著者・編集者名『書名』出版社、発行年、ページ数
- インターネットの場合
サイト名、URL(リンクは外す)、最終閲覧日
- 引用したい箇所が参照(間接引用)で書かれている場合は、筆者が参照している元の本を探し、引用箇所を特定したうえで、改めて引用する
- 例:A(筆者)はB(引用箇所の著者)の研究をもとに、C(引用箇所)と述べている
- 欧文文献を引用する場合は、単筆者の場合には書名は斜字体(イタリック体)にして表記する
- 例:Naomi Klein, This Changes Everything, New York: Simon & Schuster, 2014, pp. 449-451
- 書くべき情報は:著者名、書名、発行地: 出版社名、発行年、引用箇所ページ
- 欧文文献が論文の場合は、論文名は、最初の文字のみ大文字で表記する(副題名も同様)
- 雑誌の場合は、斜字体とし、大文字などの表記はそのまま書く
- 例:Harry Harootunian, “Postcoloniality’s unconscious/ area studies’ desire”, Postcolonial Studies, Vol. 2, No. 2, 1999, p. 130.
- 書くべき情報は:著者名、“論文名”、雑誌名、巻号、発行年、引用箇所のページ
- 引用したい箇所が参照(間接引用)で書かれている場合は、筆者が参照している元の本を探し、引用箇所を特定したうえで、改めて引用する
おわりに~レポートを仕上げよう!
最終チェック!
- タイトル・名前・所属・学籍番号・ページ番号を書いたか?
ステープラーで綴じたか?
形式も大事:文体・文章
- 誤字脱字はないか?
- 主語・述語の対応を明確に(複雑な構文を避ける)
- できるだけ能動態で書く
- 修飾語の対象を明確にする
- 句読点、符号を正しく使う