9月29日から10月3日にかけてメルボルンで開催されたThe 11th International Symposium on Data Assimilation (ISDA2025) に、小槻先生、岡﨑先生、塩尻さん、竹島さん、河﨑の5名が参加しました。ISDA2025では、各々が自身の研究成果を発表し、国内外の研究者と活発な議論を行うことができました。また、最先端のデータ同化研究の動向を学ぶことができる、大変有意義な時間となりました。

 数値気象予測およびデータ同化研究において、近年、AIの台頭が目覚ましいことはこれまでも感じていましたが、ISDA2025への参加を通じて、その勢いが自身の想像をはるかに超えていることを実感しました。特に、個人的に印象的だったのは、これまでの主要なAIサロゲートモデルはデータ同化により得られる再解析データを学習していたのに対し、観測データのみから直接学習して数値気象予測を行えるようになりつつあるという研究が発表されたことです。このようなAI研究が進展すれば、数値気象予測分野におけるデータ同化のあり方やその必要性がこれまでとは大きく変わるかもしれないと感じました。実際、多くの研究者も同様のことを感じているようで、最終日には研究発表とは別に、AIとデータ同化研究の将来をテーマとした議論の時間が設けられました。この議論を通じて、自身の今後の研究の方向性を改めて深く考える貴重な機会となりました。

 ISDA2025に現地で参加することで、研究面だけでなく海外の文化などの幅広い学びや経験を得ることができました。これらの学びや経験を、今後の研究活動に活かしていきたいと思います。

(河﨑)

図:会場での集合写真