
2025年11月2日から11月7日にかけてインドのプネで開催された、11th WMO Scientific Conference on Weather Modificationに参加してきました。研究室からは、Pascal と 小槻の2名の参加です。我が国としても、ムーンショット目標8の活動を世界と共有する必要があるのと、シーディング実験を行う計画を進めていることから、世界の最先端を見る機会になると思って参加しました。普段私がよく行く会議はデータ同化の国際会議なのですが、普段とは大きく雰囲気が異なる会議で非常に刺激的でした。世界では、気象改変による降水強化や降雹緩和を現業化している国が多くあり、日本にいては普段聞くことのできない研究の最先端をフォローすることができました。
小槻の発表は初日でしたが、数多くの質問を受け、想定以上の反響に驚きました。これは勝手な想像ですが、気象改変コミュニティも新しい風を求めている雰囲気もあり、応用数理・データ同化といった新しい刺激を求めているのではないかと思いました。とはいえ、現実の大気に対して改変をかける工学的・運用的知見はかなり高く、日本もこれからキャッチアップしていく必要があります。また、米国からの気象改変に関わるスタートアップ企業も5社ほど参加しており、非常にアクティブに議論・営業をしていました。彼/彼女らは日本のムーンショット事業の動向も押さえており、そのフットワークの軽さ・情報収集能力の高さに正直驚きました。アメリカでは、こういう優秀な人間が博士号を取得した後にスタートアップで働くのかと、アメリカという国の強さを改めて感じました。
インド自体も非常に刺激的でした。また来たいです。なお、お腹はしっかり壊しました。
(小槻)


小槻・Pascalの発表シーン
