課題・レポートを自分の学び・研究に活かす方法

提供元:千葉大学アカデミック・リンク・センター学習支援スタッフ
2022年1月24日

 

「知りたいこと」に出会ったら…

  • レポートの課題が出た!
  • 授業で耳にした話題・テーマが気になる…
  • 聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない・説明はできない…

知りたい/調べたい 事柄との出会い知的好奇心に従って探求する好機到来!


♠「手がかり」を入手しよう!

    • 手がかりとなる文献を探す
      • まず図書館にある本から探してみよう~附属図書館のHPにアクセスし探す
        • 手に取って見る内容をその場で確認できる→知りたいことが書かれているか?
      • 重要:思い立ったらすぐに文献収集に取り掛かろう!
        • 1冊しかない場合/目当てのor新刊の文献がない場合がある…
      • 刊行されている全ての書籍から探す
        • 国立国会図書館(NDLオンライン)
        • Webcat Plus
        • CiNii Books
        • CiNii Articles (論文掲載誌の特定)
        • Google Scholar
    • 手がかりとなる文献を入手する
      • My Libraryを活用しよう
        • 相互利用(貸借・文献複写)は頼れる見方!
        • 他大学の本を取り寄せ/ 論文をコピーして送ってもらえる
        • 重要:その場に「ない」からといって諦めないこと!
        • 時間的に余裕のない場合にも、使える手札はまだある
      • OPACで所蔵図書館を調べて実際に行く→当日作業できる
      • 安価な古本(インターネット販売等)で入手する~新品なら翌日配送可能な場合もある
        • 重要:複数の入手ルートを準備しておくこと
        • 知りたいことが書かれている本にたどり着くのも大切な作業
      • 書籍の場合
        • Amazon
        • 楽天市場(楽天ブックス)
        • 日本古本屋
        • ヤフオク
        • メルカリ…etc.
        • もちろん神保町や手近な書店・古書店を歩くのも良い
      • 論文の場合
        • CiNii Article:PDFが公開れている論文もある(学内からアクセスするとダウンロードできるものもある)
        • 大学・大学院ごとの紀要雑誌…PDF公開している場合
        • 国立国会図書館(NDLオンライン)…遠隔複写 ➡ 一度に30件まで申し込み可能
      • EYeL ! ~Encourage YOUR e-Learning !の活用①
        • ネットで探す・調べる」へアクセス
          • 目的に合った文献の選び方についてのアドバイス
          • 本や論文を探す・読む」の項目で具体的な方法を提示
          • アクセス可能な論文(千葉大リソース)の説明 ➡ 情報を参照し、作業をより円滑に進めよう!

♣「読む」作業を始めよう

    • 「読む」ときに大切なこと
      •  タイトルが指定されている本を読む場合
        • 期待される主な作業~整理・要約すること
      • テーマで探して読む場合
        • 主な作業~内容を把握しつつ、関心を絞ってゆく
        • 重要:はじめは幅広く読み、全体像をつかもう!
      • 関連する複数の本を読むなかで、この章は興味深い!/ もっと知りたい!と感じたら…
        • 自分の関心が掘り下げられている過程
        • 重要:関心を途切れさせず、収集と読書を継続!
        • 知的好奇心に従って「調べる」作業を続けるには…
        • 「読む」なかで感じる疑問次の文献へつながる鍵になる
          • 読書において生じた関心・疑問に沿って、新たな文献へ
        • 重要:知的関心を、先行する蓄積によって深めよう!
          • 学問の探究は、数値化される試練の勉強ではない

♥ 自分のテーマを見つけよう

  • 先行研究を整理する
    • 同様のテーマについて明らかにされてきたことを知ろう→関心テーマの「先行研究」・「研究史」が見えてくる
    • 重要:最新の研究まで探し、追跡して読もう!~「知りたかったこと」についての学問的蓄積にキャッチアップする
    • 研究者(グループ)の研究動向とその背景を理解する→大きな研究分野の中に、自分の関心が位置づけられる
    • 重要:残っている疑問点・充足し切らない知的関心→自らの研究の核心となりえる問題関心の発見!

 

  • 研究テーマを見つける
    • 未解決の疑問点・対象への関心を言語化してみよう
      • 自分自身が取り込むべき研究テーマ(論文テーマ)
    • 重要:公共的な意義・研究の必然性が求められる
      • 誰も研究している人がいない~×→学問的必然性
      • 最新の動向と一致するから重要~×→学問的意義
    • 「知的好奇心」読書「研究課題」への昇華!

★研究テーマ…何について

★問題関心…どのような問題関心に基づいて

研究手法何によって(資料・史料)/ どのような方法で(資料・史料)

結論何を明らかにするのか?

これら全てに応える ➡ 知的強度の高い研究

    • EYeL ! ~Encourage YOUR e-Learning !の活用②
      • 「ネットで相談・レポート論文を書く」へアクセス
      • 「文献を読む・まとめる」の項目:文献を読む際の注意点
      • 「批判的な視点」を有した読み方を解説→参照しつつ、自分に合ったアプローチ方法を見つけよう!

♦ 真理の探究へ漕ぎ出そう

  • 課題の「答え」を探求する
    • 研究課題への答えを見つけるために…

★文献・資料(史料)の収集を継続

★読書・分析を行い、整理する

重要:この作業の連関・往復の中から結論が浮上!

 

探究の途中で起こりえること…

★見落としていた研究の中に、すでに答えが存在

★より包括的・より重要と思しき課題の発見

重要:課題の再設定は、探究の進展の一部である

 

    • EYeL ! ~Encourage YOUR e-Learning !の活用③
      • 「ネットで相談・レポート論文を書く」へアクセス
      • 「卒業研究・卒業論文に取り組む」:実際に書く階段をフォロー
      • 「読みやすい文章を書く」:「書く」際に気を付けるべき点
        • 動画コンテンツも含めて活用、「探究」を形にまとめ上げよう!

 

    • 現時点の「答え」を文章にまとめよう

成果と不足・限界点を認識し、次につなげる

一本の論文で解決できない場合もある

重要:一つの論文が、次なる探究へと繋がってく…


◊重要点を振り返ろう◊

    • 文献収集はすぐ始める!
    • すぐ手に入らなくても諦めない!
    • 入手ルートは複数準備
    • 幅広く読み、全体像をつかむ!
    • 関心を途切れさせず、収集と読書を継続
    • 知的関心を、先行研究によって深める!
    • 最新の研究まで追跡して読む!
    • 残っている疑問点・充足し切らない知的関心→問題関心
    • 研究テーマには、公共的意義と研究の必然性が求められる
    • 文献・資料の収集・読書・分析の関連と往復→結論が浮上
    • 課題の再設定は、研究の進展
    • 一つの論文が、次の探究へ繋がる

おわりに

「学生」の時間は有限~少しでも興味を持ったなら…課題の有無に関わらず、いろいろ選んでみよう読書によって培われた教養は、その後の人生という大海へ漕ぎだすときの、海図となり、道標となる