2025年度から研究室では、「原則による指導」を掲げて取り組みを始めています。即効的な「答え」を教える状況指導と異なり、 普遍的な「考え方」を教えるのが原則指導となります。
この原則指導を掲げた理由は、主に2つあります。1つ目の理由は、10年後が全く見通せないVUCA時代に生きているという実感です。不確実性の高い時代を生き抜くためには、出口の近いスキルや知識よりも、深層のファンダメンタル・原則がより重要になります。そのファンダメンタル・原則を伝えたいというのが1つ目の理由です。
2つ目の理由は、研究室の責務として次世代のリーダーを輩出するためです。小槻の意見として、次世代のリーダーとは、「本当の自由」を獲得した人間だと定義します。ここでいう「本当の自由」とは、(1) 自分の人生の意味を考え抜いて、人生の目的を定めて、(2) そのために自分は何をすべきか、目的への道を理解し、(3) 目的を実現する力 (道を歩く力) を有している状態 を指します。このうち、目的を実現する力の獲得を支援するのが原則による指導です。
原則による指導の実現は、指導者にとっても苦痛です。普段の教育研究を1つメタ・抽象的な視点から考え、その構造を捉える必要があります。ただ、長い目で見たときに、この「原則による指導」は正しい方向であるとも確信しており、時間をかけてでも整備していきたいと思っています。
Part 1. 原則による指導とは何か、なぜ原則による指導なのか
Part 2. コミュニケーションの原則
Part 3. Critical and Structural Thinking の原則 (作成中)