気象制御研究

研究の意義

  • 近年、海上からの水蒸気流入に起因する陸域での集中豪雨災害が多発し、大きな被害が出ています。研究室では、陸域の集中豪雨被害を緩和するために、上流の海上で積乱雲群を形成して豪雨を起こし、大気中の水蒸気量を大幅に減らす技術を開発しています。人類が直接改変できる力には限界があるが、積乱雲が次の積乱雲を生む組織化を起こすことで、実現可能な介入で豪雨を生成する技術を開発します。開発する技術の社会実装に向け、法制度や環境リスク評価などの社会科学研究も推進し、2050年までに社会が受容可能な気象制御技術を確立します。
  • この研究は、内閣府の下の大型プロジェクト・ムーンショット事業における目標8において、小槻がProject Managerとして推進しています。プロジェクトの詳細については、こちらもご確認下さい (https://beyond-predictions.com)

Reference

  • Kawasaki, F. and Kotsuki, S.(2024): Leading the Lorenz-63 system toward the prescribed regime by model predictive control coupled with data assimilation. Nonlin. Processes Geophys. , 31, 319-333. doi: 10.5194/npg-31-319-2024
  • Ouyang, M., Tokuda, K., and Kotsuki, S.(2023): Reducing manipulations in a control simulation experiment based on instability vectors with the Lorenz-63 model. Nonlin. Processes Geophys., 30, 183–193. doi: 10.5194/npg-30-183-2023