NVIDIAAIカンファレンスに招待され、「最先端のデータサイエンスで切り拓くリアルタイム豪雨・洪水予測」というタイトルで講演を行いました(図-上)。このカンファレンスは世界中から多くのコンテンツと、視聴者が集う世界規模の最新技術が集結する会議であり、国際セッションに加え、日本国内向けの日本語セッションも企画されています。今回私が講演したのは、このうちの国内向けセッションになります。NVIDIAは、気候変動の予測に特化した世界最高性能の AI スーパーコンピューターの開発を昨年11月のGTCで発表しています。地球環境に関するアプリケーションへも今後力を入れていく方針とのことで、当研究室にお声がけいただきました。地球環境予測は、いわゆるAIのアプリケーションとしてはあまり力が入れられてこなかった印象があります。しかし、昨今の世界的な災害激化も受け、今後地球科学分野のAI研究は、国際的な潮流になっていくと予期されます。その一旦を担えるよう、研究室としても力を入れてこの分野の研究を進めていきたいと思っています。

オンラインの会議は、事前に45分の動画をUPLOADし、リアルタイムでその動画が流されつつ、参加者からのQ&Aにも答えていく、というスタイルの会議でした。研究の中身に加え、研究室のGPU活用にも関心を持っていただいたのがAIカンファレンスならではでした(図-下)。研究室では現在、4台のサーバーで16枚のGPUを使って研究を進めています。最新のコンテナ (singularity) やスケジューラー (slurm)を使い、計算機リソースを最大限に活用できるよう、計算機整備を進めています。特に、情報工学コースからの学生、大石君・藤村君・土屋君が大活躍してくれています。情報の学生さんは、本当によく手が動きます。学生による計算機整備方針の紹介ブログもありますので、もしご興味があればこちらもご覧いただければと思います (https://kotsuki-lab.com/2021/12/27/1420/)

(小槻峻司)

(上) NVIDIA NEWSでの発表紹介 (下) 発表中で紹介した研究室のGPU活用