2022年度が始まりました。4月時点の体制として、教員1名、博士研究員3名、技術補佐員3名、修士学生7名、学部生3名の計17名になりました。今年度からは、千葉大学の国際高等研究基幹・学際的先端研究支援プログラムや、JST・ムーンショット目標8・気象制御などの大型研究が動き出します。また新たにJAXAと共同研究契約を締結し、全球降水マップGSMaPの改善に取り組んでいきます。今年度も引き続き、教育研究活動に熱意を持って取り組んでいきたいと思います。

 人数も増えてきて、少しずつ意思疎通の難しさにも直面し始めています。毎年、1年のモットーを決めていますが、2022年度は「Start Integrating」としました。2022年度は初めて、学生が巣立つ年になります。これまでは出来ることを増やすことに注力してきましたが、これからは研究室内の協働も重要になると思っています。以下、研究室としての新しい動きがいくつかありますので、新年度の機会に共有させていただきます。

工学系総合研究棟1の8階の計算機室・新設

 これまでCEReS研究棟の1階と3階に分かれて設置されていた計算機群を、研究室がある工学系総合研究棟1の8階に新設した計算機室に集約しました。新しい計算機室は既存の計算機に加えて将来の追加導入を考えて電源と空調(冷房)機を増強しました。計算機の引っ越しはCEReS研究棟の1階からと3階からの二日に分けて行いました。研究室スタッフと学生さんたちの連携で事故もなく円滑に完了しました。現在は計算機室が一箇所になったことで必要あるいは可能になった設定を実施している最中です。設定後の動作の確認が取れ次第、計算機の空冷ファンが唸りをあげることになります。今回の計算機室の設置には、支援室の古場さん渡辺さんならびに施設環境部のご担当者の皆さんの多大なるお力添えをいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。   (岡本浩)

 

() 新しい計算機室のラック、() 計算機引越。岡本さんの指揮で無事に引越しできました。

環境予測科学・小槻研究室のロゴ作成

 小槻研のロゴが、この度バージョンアップしました!このロゴには様々な思いや願いが込められています。まず目を引く地球儀は、「地球」を「科学」することを表し、千葉大学から飛び立つ「赤い」「衛星」は、研究への「情熱」や、研究室から飛び立つ「学生たち」、また「アトラクター」などを示しています。そしてこの研究室のコアとなる「計算科学」は、地球儀にはりめぐらされた幾何学模様でシンボライズされています。最後に、この研究室のスローガンである「A World Beyond Predictions」を念頭におきながら、CEReSの皆さまと更に成長していく研究室でありたいと思います。   (飯塚かつら)

研究室カンファレンスの開催

 初めての小槻研カンファレンスを4月6日に開催しました。新しく研究室に加入したメンバーに研究室の研究を紹介するとともに、学生・スタッフも含めお互いの研究・仕事内容を理解することを目的としました。卒業研究や研究プロジェクトを円滑に遂行するためにはメンバー同士の協力が不可欠な一方、研究室のメンバー数は年々増えてきており、本カンファレンスはその協力の最初の一歩となるものです。初めての試みではありましたが、今後の協働に向けて非常に有意義な機会となり、今後も定期的に開催してゆきたいと思います。   (塩尻大也)

Farewell Message from Hu-san

I joined Kotsuki lab as a collaborative researcher at the end of May 2020 and have been working on wildfire-related research in the Chornobyl exclusion zone since then. In April 2021, as a postdoc, I have been involved in research related to parameter optimization and sensitivity analysis of the terrestrial biosphere model-VISIT model. Both research directions were new to me, but the members of the lab have shared their knowledge in the aspects of remote sensing, carbon cycle, data assimilation, and programming, and I am now able to use multi-source remote sensing imagery and VISIT models to carry out related research. I gradually learned to think independently about my research and plan my future career during my two years in the Kotsuki lab. I believe that under Kotsuki's leadership, the Kotsuki lab's future will only improve.    (Hu Jun)

出会いあれば、別れあり

 大学の研究室は、良くも悪くも学生が入っては、卒業していきます。Huさんの卒業は、正直なところ研究室の大きな痛手です。しかし、彼女が自分にとってベストだと選択したキャリアを、これからも精一杯応援したいと思います。福岡伸一は著書の中で「すべての細胞は、崩壊と再構築を繰り返す。生命とは、その動的平衡状態の効果にすぎない」と述べていて、その昔この生命観に衝撃を受けました。学生・スタッフが巣立っていくことは寂しいですが、新しい環境で成長し、いつか一緒により大きな仕事ができるチャンスでもあります。この研究室の動的平衡状態の効果として、我々にしか為しえないサイエンスや価値を生み出せせるようにしていきたいです。また、私自身も成長しなければと日々感じています。物事はいきなり大きくは動かせません。研究室としてやるべき事を選択し、1mmだけでも動かす地道な努力を、重ね続けるしかありません。Chance favors the prepared mind!   (小槻峻司)

() 小槻研の新しいロゴ、() Huさんのお別れ会。いつも素敵な笑顔が印象的でした。感謝。