小槻研究室所属の修士2年の土屋、大瀧、大石の3人は1031日から1111日までのおよそ二週間の間、メリーランド大学のPoterjoy准教授の研究チームを訪問させていただきました。私たちはそこでPoterjoy先生の研究や私たちの研究について多くの議論を重ねました。私たちは研究や研究以外の多くのことを学ぶことができました。

私がとても学びの大きかった出来事を紹介します。メリーランド大学に着いた後私たちのためにPoterjoy先生がご自身の研究内容を紹介してくださりました。Poterjoy先生は気象予報で用いられるデータ同化手法の一つである粒子フィルタの研究をしています。私たちはそこで、主に「優れた研究者は実験のデザインを考えることに非常に優れている」という点について感銘を受けました。優れた実験デザインとは、第一に研究者自身が示したい事柄が結果に最もよく現れるもので、第二に研究者自身が示したい事柄以外の結果に対する影響が極力少ないものです。以上の二点より、示したい事柄に対する結果の差が明瞭に現れるため、図に示したい事柄を示しやすく、洗練した伝わりやすい図を作りやすくなります。Poterjoy先生の実験デザインは非常に素晴らしく、粒子フィルタという非常に専門的な分野でも、非専門の人にも分かりやすい図を作っていました。
メリーランド大学での経験は何にも変えられないほど非常に素晴らしく、私たちは研究者としても人間としても一歩前に進めたのではないかと思っています。この素晴らしい機会を作ってくれた小槻先生に心より感謝申し上げます。(土屋)

二週間という短い期間中でしたがとても内容の濃い留学になりました。研究で困っていた粒子フィルタの特性評価の手法についてPoterjoy教授に質問したところ、いい手法があるとの紹介がありました。その手法をもとにした粒子フィルタの評価を行い、粒子フィルタに関する議論を深めることができました。この経験で、粒子フィルタに関する知見のみならず、英語で議論することで自分の英語力などの自信もつきました。
また、黒澤さんには留学に役立つ情報だったり、研究手法について相談させてもらったりしました。ありがとうございました。(大石)